【ARYA:ひとりごと】
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2001.7.20
『窓』
子供時代、カラダが弱くて学校も休みがちだったから、友達がなかなかできなかった。
学校の帰り、みんなで外で遊ぶという経験をしてこなかったんだ。人が遊んでいる光景を、窓から見ているだけの子供だった。
遊びの中で自然に身に付く他人とのつきあい方を、僕はかなり大きくなるまで身につけることができなかった。
何を話したらいいのか、どうリアクションをしたらいいのか、頭の中で考えて考えて、結局すごく不自然な態度になってしまう。
お察しの通り、すごく暗くて、屈折してて、頭でっかちの子供でした(でもアーティストにありがちな幼少時代でしょ?)
残酷なほど運動のできるヤツ至上主義だった子供社会。
当然僕は、その社会に馴染めなかった。
ただ負けず嫌いな性格だったから、運動でない分野、メインストリームでないところで存在感を打ち出すことに成功した。それが映画だったわけ(映画作家にありがちな少年時代。)
高校を中退し、優等生というレールを踏み外してしまったという挫折感が、かえって自分を正常な状態にリセットしてくれた。大学生になって、自分と同じような人間がたくさん周りにいることが勇気になった。
やがて30歳をすぎ、人との接し方や性格も、かなり社交的になってきたと思う。自分に自信を持てるようになってきたからだろうね。
この間の僕の成長過程には、常にゆいがいてくれた。本当に幸運なことだと思ってる。
そしてここ数年、ダンスをはじめたことで、さらに僕は変わってきたと思う。
かつて窓の隙間から覗いていた外で遊ぶ子供たちの中に、自分を混ぜることができた喜び。
それは、SUGUYAという人間との出会いがきっかけを作ってくれたんだと思う。
でも、まだどこかで窓を見ている自分がいるんだ。なんで今それを意識してしまうんだろう?
窓のこちら側にいる自分に気づいて、向こうから手招きしてくれるのを望んでいるんだろうか?
いや、たぶん、自分で窓を開けるべきなんだろうね。窓の外がどんな天気であろうと。でもそのパワーが今はまだ足りない気がする。。。
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