帰り道にあるコンビニで予約注文をして「アイアン・ジャイアント」のDVDをゲット!
録画はしても観ていない映画ビデオが山と積まれた状態なんだけど、そんなの気にせずプレステ2にディスクをセット!で観終わった後、ゆいと2人で思い切り涙してしまったのでした。
ストーリーも展開も決して目新しいものじゃないのに、心動かされちゃうんだよ、ちくしょーめ!ウワサ通りこれはおススメです。
日本のアニメに目が慣れていると、ディズニー以外の海外産アニメって、絵柄が好きじゃなかったり妙に子ども向けだったりして、魅力を感じないんだよね。
だけどワーナーが作ったこの「アイアン・ジャイアント」は、予告編ムービーをインターネットで観た時から、巨大ロボットのデザインや動き方に<宮崎駿アニメ>っぽい愛らしさがあって、アメリカ産のアニメにしてはいい感じだぞ…っていう感触があったの。
複雑に変型するメカじゃなくて、鉄の塊のレトロなカタチのロボット。原作が1950年代に書かれた、ってのが舞台設定やディティールにうまく生かされてました。
ロボットの動きが妙にいい味を出していたのは、ロボットだけ3DCGで作られていたからのようです。3DCGというと、<味>を醸しだすのがかえって難しいように感じるけど、恐竜や架空の生き物ではなくロボットだったから、無機質な存在に細かい動きを与えることで、よりリアルな感情表現を引き出すことに成功できたんだね。演出もよかったし。
ストーリーはすっごく単純なので、空から降ってきた巨大ロボットと少年の心の交流を描いた、ってことくらいしか観る前には紹介できません。
子どもの頃、捨てネコや犬を抱えて家に帰り、「ねぇ、飼ってもいい?」と親にねだった時の思い出、そんなものがよみがえります。ただ、ネコや犬ではなく、巨大ロボットだった場合、大人はどんな反応を示すだろうってのは、お約束の展開になっていくんだけどね。
登場する大人のキャラに造形作家が出てくるんだけど、理解あるクールな役回りを、正義の味方的な人物じゃなくて、世の中を斜にみているようなアーティストがやっているというのが面白いです。オリジナルの声をハリー・コニック・Jrってのもいかにもだしね。
ところでこの作品は、ワーナー・マイカル系のシネマ・コンプレックスのみの公開だったんだよね。郊外には増えてきたワーナー・マイカル系シネマ・コンプレックスだけど、僕の生活圏内からはどこも遠くて、観に行く機会を作れなかったんですよ。
日曜日の深夜に1人で残業していた時のこと、ラジカセから流れるUAがナビゲーションをしているFM番組で、わざわざワーナー・マイカル系のシネマ・コンプレックスまで車を走らせて「アイアン・ジャイアント」を観に行ったという話題をしていたのね。そこまでしても観てよかった作品だったと力説しておりまして、30分番組の間ずっとその話だったわけ。その話ぶりを聞いていて、自分が「シザー・ハンズ」を他人に勧めまくった力の入れようと似ているじゃん、って思ったんですよ。じゃあ、絶対観ないとあかんな、と。そして「アイアン・ジャイアント」を観た今、僕もUAのように伝道師となってしまいそうです。
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