観てきましたぜ、「踊る大捜査線 the movie」。
ストーリーには触れないから安心して読んでください。ちなみにパンフレットにもストーリーは掲載されてませんよ。
TVシリーズとそれに続くスペシャル版でファンを増やし、映画公開間近になって人気大爆発しちゃった「踊る大捜査線」。有楽町のマリオンにできた初日の行列は、過去最高だったんだってね。
だって面白いもん、文句なしに。アメリカのTVドラマには、「Xファイル」とか映画並みのクオリティで作ってる作品があったけど、日本でこれほどエンターテイメントに徹した質のいいTVドラマってなかったんじゃないかな?
TVで面白かったものが、映画版になった途端に気負い過ぎちゃってつまらなくなることがあるけど、この「踊る大捜査線 the movie」は、TVのノリの良さをそのままグレードアップさせてます。誰も超大作や感動巨編なんか望んでいないことを、ちゃーんと分かってるんだよね。…でも、ちゃんと感動的なとこもあったけどね(^^)
映画として観ると弱い部分もあるんだけど、そんなこと無視していいです。力の入ったスペシャル版をみんなで観よう!ってノリでOK!間のうまい演出、密度の濃い脚本は相変わらずです。
公開2日目の最終回だというのに、映画が終わった後拍手が沸いちゃいましたから!
(初日の1回目や先行オールナイトじゃ、たまにあるけどね、拍手。)
映画版は、TVを観ていなくても充分に楽しめる内容になっています。
この「踊る大捜査線」の面白さは、僕らが抱いていた刑事や警察に対する「太陽にほえろ」的イメージが、ウソっぱちだってことを飄々と描いているところだから。
正義の味方を職業としている警察は、実は大企業のような組織で機能していて、本店(警視庁)と支店(所轄署)、キャリア組(国家公務員試験にパスしたエリート)とノンキャリア組とじゃ、全然扱いが違うんだよね。
な〜んだ、俺たちとおなじじゃん!って思わせるところがポイント。捜査にかかった経費は領収書をとって精算するし、のほほんと役に立たない上司がいたり、刑事ドラマの熱いところがまるでない、ドラマっぽくないリアルな世界がそこにある訳。
そんな企業の営業セクションみたいな舞台で、お客さんである犯罪がやってくるのだから面白いんだよね。
舞台となる湾岸署って、僕の会社の建っているところから数十メートル先にある道路から先が管轄なんです(^^)
事件の発端となる川に浮かんだ水死体が、川の真ん中よりこっちだと湾岸署で向こう側だと勝どき署の管轄(僕の職場の方ね)になるってところで、うひひとしてしまいました。
この湾岸署の巡査部長・青島刑事(織田裕二)は、コンピュータ会社の営業から転職して刑事になったって設定。ノンキャリア組です。そして青島と同年代でありながら、キャリア組で刑事局参事官に籍を置く室井警視正(柳葉敏郎)との関係が、このドラマの1つの軸になってるのね。
青島が「室井さんはもっと偉くなって、俺たち現場を良くしてくれ」って男の約束をしているの。室井もその約束を果たそうとしているんだけど、大きな組織の中では、自分の信念も貫けない苦悩の中にあるんだよね。ま、そこだけ押さえておけば、映画だけ観ても大丈夫でしょう。
ちょっと臭いように思うかもしれないけど、そういう信念を支えとして仕事をする気持ちは、WEB制作なんて職業やってたってちょっと分かります。
制作と営業という同じ仕事に関わっているのに、関わり合い方がちがうってことにオーバラップさせるとね。
CMで流れてる「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!」って青島のセリフを、僕らも怒鳴りたくなる時あるもん。
ま、それはあくまで映画の一部。
署長らおちゃらか3人組(スリー・アミーゴス)もいい味出してます。この3人組は、TVシリーズ5話のストーカーって何?のかけあいが最高におかしかった(^^)
キャラクター的に青島や室井よりも好きな、恩田すみれ(深津絵里)や真下(ユースケ・サンタマリア)もそのまんまTVのノリです。
そういえば、インターネットが重要なキーで取り上げられているんだけど、やたら「Infoseek」のロゴが画面に映るのが気になったなぁ(^^; Appleマークが出てくるのは気にならなかったんだけど(^^;;
■さあ、警察に興味を持ったら、片っ端からみてみよう!
島根県警察・最強警察リンク
http://www2.pref.shimane.jp/police/naka/7text.html
このページのテキストは、フランス語に翻訳されて、フランスの雑誌「HX」に掲載されました。
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