どんな内容の映画なのか、簡単に紹介しよう。
お話の舞台は、深い雪に囲まれたアルプス山麓谷間にある村。
この村には、厳しい掟があった。それは、静かに注意深く生きろ!というもの。
なんでかって?大きな音をたてると、たちまち四方八方から雪崩が押し寄せるから!
だから、くしゃみをするにも、隠れてこそっとやらなければならない。
また、この村には独特な風習があった。
男は執事養成学校に通い、男爵のお屋敷にお仕えすることがエりートとされていた。きちんとした慎ましやかな生き方こそ美徳であると。
うってかわって、女はみな下着姿となり、頭に明かりを巻き付けて、炭坑で肉体労働に従事している。ちょっと八つ墓村ちっく。
この設定だけでもきてるでしょ?
さらに、映画のストーリーがとってもカルト!
執事養成学校で優等生のヨハンには、幼なじみの恋人がいたのだが、心の奥底では、母親との近親相姦を望んでいる。その妄想から逃れることができなくなり、ついに精神錯乱で自殺しちゃうんだ。
ヨハンの兄グリゴルスは、屋根裏部屋に幽閉されていた。 ヨハンの死後、グリゴルスは、ヨハンの幼なじみに恋してしまうのだが、その幼なじみも父親との近親相姦を望んでいた。
グリゴルスは、彼女とともに山を越える決心をした…。
とまぁ、これでもか!というくらいヘンな方向に進んでいくストーリー!
さらに画面づくりがまた独特でヘンなんです。
映画誕生初期のころのような粒子の粗いモノクロ画面に、淡い着色が施されている。
多分、一度撮影されたフィルムを薄い布に投影し、それを再度撮影してフィルタをかけていったのではないかな?
とにかく、凝りまくった画面をしているんだ。
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