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arya

マルホランド・ドライブ
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2002.03.26
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デビッド・リンチの最新作ですからね!ストーリーよりも、どれくらいリンチ的なものを魅せてくれるのか、に期待しちゃいます。結果はOKでした!
予想もしていなかったラブストーリー。女性同士の。しかも、そういうことだと分かるのは、映画の終盤になってから。そして例によって、現実とそうでない次元が映画的多重構造で存在する中毒性の高い映画でした。

ハリウッド中心部を通る曲がりくねった通りの名前、それがタイトルになっている「マルホランド通り」。片側一車線の山道では街灯がなく、夜間は真っ暗で見通しが利かない道らしい。まさにリンチ的世界の象徴。そこを切り口にして、リンチがハリウッドをどう描いていくのか?

いかにもな出で立ちの映画監督アダムを中心にして展開する、映画制作の内幕。ハリウッドってそんな怪しい力で支配されてんの?って苦笑しちゃう「ツイン・ピークス」最終話(傑作!)的な描き方。キーワードは<カミーラ>。
そこにからんでくるのは、冒頭いきなり起こる自動車事故で記憶喪失になったグラマラスな女性と、田舎から出てきた女優志望のブロンド女性の真相解明ごっこ。これって「ブルー・ベルベット」的な一般人が怪しい事件に巻き込まれていく話?またはヒッチコック映画的なオールドスタイル・サスペンス?
キャラクターや設定が過剰に作り物っぽい展開の前半部。どれもがリンチらしいのだが、どういう方向に映画が向かっていくのか一切分からない。

ベッドで死んでいる女性を目撃したところから、女性2人の関係に映画がフォーカス・インされていく。
ブロンドのカツラでブルーネットを隠し、外見が同一化していく2人。そしてベッドでお互いのカラダを愛し合う2人…。
「ツイン・ピークス」の赤いカーテンの部屋のような、怪しい劇場の出し物。女性歌手が歌いあげる切ない愛の歌に涙する、双子のような外見になった2人。劇中歌なのに、ほとんど全曲を聴かせる。うむ、なにかあるな…。

そして、謎の青い箱がカギで開けられて…。映画の次元が歪み、闇のトンネルを抜けていく。

映画の後半は…[→つづく


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