My First NY2-Harlem/Times Square
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ネガティブなイメージがあるハーレムであるが、スパニッシュ・ハーレム以外は観光地化されつつあるという。
それでも、はじめての観光客が単独で行動しないほうがいいとアドバイスもあったので、JTBの半日オプション・ツアーを利用してみた。自分たち以外はすべて黒人という体験は、ちょっとドキドキ。
 
アポロシアター



日本を発つ前、インターネットでニューヨークの週間天気予報をチェックしていた。
本当に便利な世の中になったよね。
週末になるにつれ天気が崩れるということなので、この日にオプショナル・ツアーの【ハーレム探訪】をすることにした。半日の観光コースである。治安はかなり改善されているとはいえ、不慣れな者が足を踏み入れるのは、まだちょっと危ないと言われたからだ。
朝の9:45にヒルトンに集合。【ハーレム探訪】は僕らだけなので、感じのいいお兄さんが、プライベート・ガイドになって車でハーレムに向かった。


大聖堂の中
大聖堂の中は、ステンドグラスからの光で荘厳な空気。思わず僕も敬虔な顔を作ってしまう。
長方形のセントラル・パークの上辺より上のエリアが、ハーレムと呼ばれる地域である。ただし、西側のコロンビア大学周辺は、落ち着いた学生街といった趣で、【モーニングサイド・ハイツ】と呼ばれている。
まずはじめに、【セント・ジョン・ディバイン大聖堂】を訪れた。 1892年に始まった建設工事が現在もまだ終わっていない、というとんでもなくスケールの大きなゴシック様式の教会である。このような大きな教会に足を踏み入れた経験がなかったので、独特な空気感と荘厳さにすっかり目を奪われてしまった。かっこいい。まるで、日曜の夜にやっている『世界遺産』をライブで観ているかのようだった。

スラム化した建物
焼き払われてそのままになっている建物。
車でコロンビア大学を見学。そのキャンパス近くにある【The WEST END CAFE】は、ビートニクの大御所、ジャック・ケルアックやアレン・ギンズバークが語り合った場所として有名なところ。
映画『ストレンジャー・ザン・パラダイス』を観たとき、なんてクールなセンスなんだ!と思ったら、それがビートニクという50年代のムーヴメントの香りなんだと知って、ちょっとだけニュアンスをかじったことがある。
とは言ってもバロウズの『ソフトマシーン』で、その気分になっただけであるが。
バロウズやギンズバーグの実験的で突き刺すような自由、ゲイとドラッグの世界には、デビッド・ボウイーの歌詞世界から逆輸入で触れることになったっけ。

さて。ガイドさんが、ハーレムのどんなところが観たい?と聞いてきたので、落書きだらけの壁と崩れ落ちそうな建物、と答えたら、そういう場所に連れて行ってくれた。
焼き払われてスラム化した建物を撮ることは、そこに住む人たちにとっては愉快なことではない。人通りの途絶えたところで急いでシャッターを切った。

ランチは、ハーレムの家庭料理であるソウルフードで有名な『シルビア』というレストランでとった。フライドチキンやスパイシーなピラフなど、けっこう食べやすい味だ。
壁やテーブルをビリジアン・グリーンで統一したこの店の中は、僕たち以外は全員黒人。やっぱりガイドさんがいないと雰囲気に圧倒されて入れないね。

食事の後は、ハーレムの目抜き通り、125th st.を散歩した。
この通りには有名な【アポロシアター】がある。かつてビリー・ホリディが歌ったステージがそこにあるのだ。中には入らなかったが、建物の前で写真を撮りまくった。
ストリート自体は、ちょっと田舎の商店街といった感じで、これといってフォトジェニックな場所ではなかった。
ただ、ここも自分たち以外は、みんな黒人である。このエリアは危険地帯ではないから好きに歩いて回ったが、やはり独特な緊張感があったな。
HIP HOPが好きなくらいだから、どちらかというと黒人文化ってカッコいい!なんて思っている僕らでもそうなのだ。日本にいるだけじゃ、こういう感覚って分からないものだね。
ところで、このエリアにディズニーがショップを出す計画らしい。
もしそうなったら、生活感あふれるこの街の空気が一変してコマーシャルなものになってしまうだろう。ガイドさんも、それは違うんじゃないか?と言っていた。

ハーレムで危険とされているのは、スパニッシュ・ハーレムというエリア。そこは、スラム化が進んだ、昼間でも気味の悪いエリアだそうだ。そこには近づくことなく、このハーレム探訪ツアーは終了。ゲイにモテるガイドさん、お疲れさまでした。


恐竜のホネの展示
透明な板に解説や図形がレイアウトされている。
ハーレム探訪が終わって、まだ15時。健さんおススメ・スポットその3【アメリカ自然史博物館】の恐竜のホネを観ることにした。新作『ゴジラ』の第1弾予告編に出てくる、あの博物館だ。
恐竜のホネを展示している4階フロアは、他の階と違って展示ディスプレイが新しくてシャレている。ホネを透明なボックスで囲み、図鑑のページを立体化したかのように、解説が透明板にレイアウトされているのだ。
トラックボールを使ってインタラクティブに解説を聞くことが出来る端末も、デザインがカッコいい。
有名な恐竜から、ちょっとマヌケな感じのする進化途中の恐竜まで、とにかくすごい数のホネが展示されていて、とても楽しめた。
【アメリカ自然史博物館】を出て、セントラルパーク沿いにダウンタウンに下っていくと、ジョン・レノンが射殺されたダコタ・ハウスがある。
今でもここにオノ・ヨーコさんが住んでいるらしい。門前には警備員がいて、セキュリティされている。辺りはとても静かな高級住宅街だ。


リンカーンセンタ
メトロポリタン・オペラなどの芸術の殿堂、リンカーン・センター。雨の中、中庭の広場で抱き合うカップル。自分に酔ってるわ、と思った僕ら。
コロンバスAve.をさらに下っていくと、メトロポリタン・オペラハウスがある。
その向かいにあるブック・ストアに立ち寄ってみた。アート関連の本がたくさんあって、欲しい衝動を抑えるのが大変。
僕は、昨日のニューヨーク市立図書館ライブラリー・ショップで見かけて以来、気になって仕方なかった、コウモリの子どもの絵本『Stellaluna』を我慢できずに買ってしまった。ゆいは、お父さんへのおみやげ用の本を購入。
この本屋は4階まであって、なんとソファや床に座り込んで本を読んでいる人が大勢いる。まるで図書館のようだ。そんなことしていいんだ。ちょっと驚き。
また、ゲイ&レズビアン関連のコーナーがきちんとあって、ニューヨークだなぁ、と思った。そういえば、ニューヨーク市立図書館にも、ゲイ&レズビアン関連本案内の冊子があったっけ。

本屋に随分長居してしまった。外に出ると雨になっていた。
ニューヨーカーは、雨でも傘をささない人が多い。傘を持っていたとしても、使い捨てのすぐ壊れてしまいそうな折りたたみ傘を使っている。なぜなんだろう?

タイムズスクエア
これまで映像ではさんざん見てきたタイムズスクエア。

ライオン・キング上演の劇場
ミュージカルを上演している劇場が、ブロードウェイという言葉を実感させる。
さて、ブロードウェイにぶつかったので、このままタイムズ・スクエアまで下っていくことにした。
テレビや映画で、何度も目にしてきたタイムズ・スクエア。
ミュージカルの大きな看板を掲げた劇場が、いかにもブロードウェイという言葉とリンクしてくる。今回はミュージカル観劇はパスしたのだが、今やっている舞台の中では、『NOISE DE FUNK』というのが面白そうだった。次回は是非。
あと、ヴァージン・メガストアを覗いてみた。こっちは、まだカセットテープの需要があるんだね。棚にずらっと並んだテープが新鮮に見えた。
このあたりの雰囲気は、新宿・歌舞伎町みたいだったな。

42nd.st.まで出たところに、ディズニー・ストアがある。
ディズニー・キャラクタにはそれほど興味がないんだけど、試しに覗いてみた。すぐ隣の劇場で、ミュージカル版の『LION KING』をやっており、その衣装デザインのスケッチを展示してあったのが興味深かった。映画の方は芳しい評判ではなかったが(僕は観ていないんだけど)、舞台の方は面白そうである。

植木のスネーク
ロックフェラー・センター前にセッティング中の植木のディスプレイ。
あっという間に日も暮れてしまった。今日は随分と歩き回った。
食事をどうするかを考えるのが、けっこうめんどくさい。
高級レストラン情報は情報誌にも掲載されているのだが、もっと気軽に入れるところでいいのだ。
結局、ロックフェラー・センター前のアイスリンクを眺めながら食事ができるレストランでディナーをとった。このアイスリンクもいろんな映画に出てきたところだ。僕は『スプラッシュ』のデート・シーンを思い出した。けっこうウマイ人が滑っているんだよね。時間で雇われているのだろうか?
このロックフェラー・センターの前の広場は、クリスマスツリーが有名だけど、もうすぐイースターだということもあって、草でできたヘビのディスプレイを準備していた。

時差もあって、朝は6:00に目が覚めてしまい、9:00すぎまで延々と動き回っていた。今日もしっかり疲れました。


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