「イノセンス」
95年に公開された「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」の続編、「イノセンス」世界初上映試写を観る。
画面とセリフの情報量があまりに高密度なので、処理する脳がフル回転。まるで「IQテスト」を終えた後のような、心地よい脳の疲労感。
3DCGで描いた世界に、キャラクターだけセル画で描かれた画面。画面の美しさとリアリティは途方もないんだけど、これは「アニメ」なのか?という妙な感覚を覚えた。
人はそれまで目にしてきた記憶というフィルターを通して、画面の中にリアリティを観る。現実をシミュレーションして作り出した3DCGの方がはるかにリアルなんだ。途方もない架空世界なのに。そこにはめこまれたセル画の動きの不完全さ。その生身な画の感触が、難解なストーリーなのに、キャラクターへの共感度を前作より強めていたかもしれない。